今日は葉桐の「仕上げ」についてご紹介致します。
「農産物」であるお茶の「生葉」を、生産家の工場で蒸して、揉んで、農産物の単純加工品「荒茶」にします。
こんな生葉を蒸して、揉みます。
揉んでいる様子です。静岡のお茶工場です。
これが揉み上がった「荒茶」です。
ここまではお茶も「農産物」です。
この「荒茶」を「仕上げ」ることで「加工食品」としての商品「お茶」を作り、お客様に年中美味しいお茶をご利用いただけるようにするのが、私たち葉桐のような産地お茶屋の仕事です。
では、その「仕上げ」で、いったい何をやっているのでしょうか?世間の一般的な仕上げに対する考え方は、「不揃いな荒茶の形状を整え、見栄えを良くする」となるようです。結果は次の写真のように、よく売られている「こまかいお茶」になってしまいます。
葉桐では「仕上げ」について、まったく違う見解を持っています。
それは、「生産家が作った荒茶の良さを最大限に引出、お客様に美味しく飲んでいただける様にすること」で、形を整えることではない、と。そのために、次のような考え方で仕上作業にあたります。
1、畑で混入するお茶以外の植物の葉などを取り除く。
2、一年に一度しか取れないお茶を、年間通じて同じ品質でお使いいただくために、劣化しやすいお茶の部品を取り除く。
3、同じく品質を維持するために、乾燥機を用いて余分な水分を取り除く。
この様に私たちお茶屋での作業は、全て「取り除き、磨く」作業です。
一般的な仕上げの目的「形を揃えること」は、お茶の味わいを良くするために必要な作業では無いと考えています。
これが葉桐の仕上げ茶です。大きく長いまま、お茶を切断することなく磨きます。
これが取り除いた棒茶や粉茶(軽い葉)です。
以上、静岡のお茶屋 葉桐の「仕上げ」についてでした。
「お茶は畑で作る物」、この言葉のもと、生産家と共に今日もお客様から「美味しい」と言っていただける「お茶」を追及してまいります。