お茶の出物について 考えた (粉茶、棒茶)

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このところ、粉茶や棒茶(くき茶)の引き合いを良くいただきます。これらのお茶は煎茶を仕上る時に、荒茶から取り除く副産物として出てくるもので、業界では「出物」と呼ばれています。
本年の荒茶生産が一・二番茶ともに少なかったので、この「出物」の需給もひっ迫しているようです。理由は簡単荒茶1トンから出来る煎茶が約900㎏とすると、出る粉茶は50㎏ほど、棒茶も50㎏ほどしかありません。
写真をご覧ください。こんなイメージです。
仕上歩留り.jpg
 
 
煎茶が売れて仕上げが進むと出てくるもので、煎茶の売れ行きが悪く仕上げがすすまなければ、さらに出てこなくなります。ある意味「希少品」であり、需給が逼迫する理由も判らなくはありません。出物を専門に扱っているお茶屋さんにとっては死活問題なのだとおもいます。
でも、どんなに美味しくて高品質を謳ったとしても、所詮「出物は出物」これをたよりの商売自体がもとより捻じれそのものなので、茶畑からの生産現場を見るまでも無く、煎茶が売れなければ粉茶も棒茶もないのです。
(注:粉茶に関しては、最近では煎茶原料の荒茶を粉砕して「粉茶」を製造している業者も、いるようです。)
 
葉桐は煎茶がメイン、煎茶はもちろん出物商品の原料粉茶も棒茶も葉桐の仕上げから出てきたもの。面倒なのでやりたくはありませんが、生産履歴が明確で生産家の顔まで判る商品ばかりです。
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それでは、またお目にかかりましょう。
お茶屋 葉桐の出物談義でした。