「おいしい」と一致するもの

水出し茶の作り方最終回‐その3では、NHK ためしてガッテンで放送された美味しくて新効能成分エピガロカテキンがたっぷりな「水出し茶」を、簡単に作る方法について書いてみました。暑い暑い夏場、爽やかな水出し茶をがぶがぶ飲みたい方必見です。

その前に氷水出し茶の効果について、もう一度おさらいです。
今まで飲んでいた普通のお茶を、氷水でだすことで美味しいお茶になるだけでなく、免疫力を高める成分として最近注目され始めた新成分が「エピガロカテキン」をたくさん獲ることができる、本当に嬉しいお話です。その上、このエピガロカテキンは緑茶特有のカテキンで免疫力を高める効果の他に、これからの季節に嬉しい抗酸化、抗菌作用に加え、抗がん、抗動脈硬化、抗血圧上昇などの作用が確認されているスーパーカテキンです。

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さて、3回目最終回は、簡単便利な方法で氷水出し茶を淹れてみます。
ためしてガッテンの中でも出ていましたが、汗をたくさんかくこれからの季節、水分補給に最適なのがこの水出し茶です。炎天下でのお仕事の方やスポーツをされる方必見です。

今回の道具は簡単、写真の様ウォーターサーバーだけで作れます。(もちろんこのタイプでなくても同じように作れます。)

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ちなみに写真のサーバーは中に茶こしフィルターが付いている優れものです。

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まず、茶葉を入れます。このサーバーは満水で750mlなので茶葉量は7~10㌘が目安ですが、今回の様な氷水出し茶の場合は、苦味や渋味を感じさせるカテキンが出にくいので適宜でかまいません。濃いのがお好きな方は茶葉をたっぷり20㌘ほどお使いいただくと、それはそれは美味しい水出し茶を楽しめます。ちなみに写真の茶葉は10gです。

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次に、大きめの氷をたっぷり置きます。

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このまま融けるのを待っても良いのですが、それでは今回「その3」のテーマ「簡単便利」ではなくなってしまうので、水を注ぎます。

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後は冷蔵庫で冷やしておくだけ、40分ほどで美味しい水出し茶の出来上がりです。この時サーバーを振ったりゆすったりすると早く出来上がりますが、美味しく飲みたい方はじっとこらえて待ってください。
また、水出し茶に最適な茶葉は、写真の様 みな沈みます。

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氷水出し茶の水色は薄いけれど味も香りも、エピガロカテキンもしっかり出ています。私の場合この方法で2煎目もおいしく使用していますので、10㌘の茶葉で1.5リッターのお茶が出来ることになります。

以上、7月1日放送、NHKためしてガッテン流「氷水出し茶」の作り方でした。

今回使用したウォーターサーバーは「フィルターインボトル」で検索ください。
水出し茶最適茶葉はこちら→https://hagiricha.com
から詳しくご覧いただけます。

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お茶屋 葉桐でした。
それでは、またお目にかかりましょう。

今回の作り方‐その2では、7月1日NHK ためしてガッテンで放送された氷水出し茶を新しい茶器「皿出し急須」で淹れてみましょう。今までにはない新しいお茶の世界が広がること請け合いです。

その前に氷水出し茶の効果についてのおさらいです。
氷水でだすことで美味しいお茶になるだけでなく、免疫力を高める成分として最近注目され始めた新成分が「エピガロカテキン」をたくさん獲ることができる、本当に嬉しい限りです。このエピガロカテキンは緑茶特有のカテキンで免疫力を高める効果の他に、これからの季節に嬉しい抗酸化、抗菌作用に加え、抗がん、抗動脈硬化、抗血圧上昇などの作用が確認されているスーパーカテキンです。

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さて、第2回は新しい方法で氷水出し茶を淹れてみます。
ためしてガッテンの中で言っていた「エスプレッソの様な味わい」を超える、ワインのテイスティングにも似た、新しい味わいを体験いただけます。氷水出し茶の中でもとっておきの楽しみ方、我こそはお茶好きという方必見です。

今回は次の写真の様な氷水出し茶専用茶器「皿出し急須」を使用します。「えーッ!!これが急須??」 とお思いでしょうが、はい急須なんです。それも水出し茶、氷水出し茶を美味しく出すために考え抜かれた専用の急須です。それでは、今までとは違ったお茶世界に出発です。

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まず、茶葉を入れます。良く「何グラム?」と質問されますが、氷水出し茶の場合は苦味や渋味を感じさせるカテキンが出にくいので適宜でかまいません。濃いのがお好きな方は茶葉をたっぷりお使いいただくと、それはそれは美味しいお茶を楽しめます。ちなみに写真の茶葉は今話題の「東頭(とうべっとう)」6gです。

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次に、大きめの氷を置きます。

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気温条件で違ってきますが、5分ほどすると氷が融け、このような状態になります。これで飲みごろです。(お急ぎの場合は氷を置いたら水をさして2分ほどで飲みごろとなります。)

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お気に入りの湯呑に注ぎます。ストレーナー(茶こし)があれば、なおお洒落で良いです。量は少なくなりますが3杯ほどに注ぎ分けることもできます。

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氷水出し茶は水色は薄いけれど味も香りも、エピガロカテキンもしっかり出ています。

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この方法で4煎5煎と煎を重ね、10煎以上(250mlほど)おいしくお楽しみいただけます.

 

以上、7月1日放送、NHKためしてガッテン流「氷水出し茶」の作り方でした。


今回使用した皿出し急須はこちらから→https://hagiricha.com/tea-things/saradashi/


茶葉「東頭(とうべっとう)」はこちら→https://hagiricha.com/japanesetea-toubettou/
から詳しくご覧いただけます。

 

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次回‐その3では氷水出し茶をもっと簡便に作る方法をご紹介します。
それでは、またお目にかかりましょう。

 

 

 

今回は、7月1日NHK ためしてガッテンで放送された氷水出し茶について、淹れ方のおさらいしてみます。今回は3回シリーズの第一回目です。

その前に氷水出し茶の効果についてのおさらいです。
氷水でだすことで美味しいお茶になるだけでなく、免疫力を高める成分として最近注目され始めた新成分が「エピガロカテキン」をたくさん獲ることができる、本当に嬉しい限りです。このエピガロカテキンは緑茶特有のカテキンで免疫力を高める効果の他に、これからの季節に嬉しい抗酸化、抗菌作用に加え、抗がん、抗動脈硬化、抗血圧上昇などの作用が確認されているスーパーカテキンです。

 

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さて、第一回目は本格的に氷水出し茶を淹れる方法を書いてみます。
ためしてガッテンの中では「エスプレッソの様な味わい」と言っていたあれです。氷水出し茶の中でもお客様のおもてなしにも使える、とっておきの淹れ方です。

茶器を用意します。写真の様な小ぶりの平丸(平らでうすい)急須だと、茶葉が開いていく様子や氷の涼しげな様が見えて、目にもお楽しみいただけます。

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まず、茶葉を入れます。良く「何グラム?」と質問されますが、氷水出し茶の場合は苦味や渋味を感じさせるカテキンが出にくいので適宜でかまいません。濃いのがお好きな方は茶葉をたっぷりお使いいただくと、それはそれは美味しいお茶を楽しめます。ちなみに写真の茶葉は今話題の「東頭(とうべっとう)」6gです。

急須水出しセット.jpg

 

 

次に、大きめの氷を置きます。

急須氷.jpg

 

 

気温条件で違ってきますが、5分ほどすると氷が融け、このような状態になります。これで飲みごろです。(お急ぎの場合は氷を置いたら水を注して2分ほどで飲みごろとなります。)

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お好みのタイミングで湯のみに注ぎ分けます。氷水出し茶の場合水色は薄いけれど味も香りも、エピガロカテキンもしっかり出ています。この方法で4煎5煎と煎を重ね、10煎ほどおいしくお楽しみいただけます。

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以上、7月1日放送、NHKためしてガッテン流「氷水出し茶」の作り方でした。

今回使用した急須はこちらから→https://hagiricha.com/tea-things/yugumo-kyuusu/

茶葉「東頭(とうべっとう)」はこちら→https://hagiricha.com/japanesetea-toubettou/
から詳しくご覧いただけます。

 

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次回‐その2では氷水出し茶をもっと面白い淹れ方で作って見ましょう。
それでは、またお目にかかりましょう。

 

 

 

 

こんにちは、「お茶屋 葉桐 お茶の葉ブログ 茶園探訪記」です。

 

今回は静岡県浜松市天竜区水窪町大野にある藤永さんの、JAS有機栽培茶園新茶摘採にお邪魔しました。本日の茶園がある水窪町大野はJR飯田線水窪駅から北東にこんな川に沿って車で30分、

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天竜川の支流水窪川の最深部長野県との県境、標高650mの山中に位置します。

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藤永さんはJAS有機栽培で約120㌃の茶畑全園で、天竜水窪一のお茶作りに精を出しています。

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さあ摘採開始。こちらでは親子で息を合わせて刈り取っていきます。

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山の斜面を開いた急峻な茶畑なので、作業はほとんどすべて人力が頼りになります。

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刈り取ったばかりのお茶を揉んでいきます

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こんな具合に

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しっかりと状態を見極めながら

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藤永さんです:自分の父親が、「JAS有機栽培」と言う言葉も無かった時代から始めた有機栽培茶園、かれこれ50年になります。後から出来た法律に、ずいぶん悔しい思いもさせられました。それでもお茶屋の葉桐さんと「日本一美味しいお茶を作ろう」、この言葉を励みに茶園管理、荒茶製造技術を追及してきました。「このお茶うまいな~!!」って、言っていただけるのがなによりです。

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製造は、香味を際立たせるために深蒸し茶ではなく「普通煎茶」製法です。あさりと蒸し後はただひたすら揉んで乾かし、揉んで乾かしおいしい「JAS有機栽培天竜水窪」の出来上がりです。

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急須でうま味出しはもちろん

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これからの季節、普通煎茶の氷水出しが美味しく、うれしいですね。

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以上、天竜水窪JAS有機藤永茶園 新茶摘採、製造について、 お茶屋 葉桐  お茶の葉 ブログ  葉桐清巳でした。

 

このJAS有機栽培茶園の様子を3分ほどの動画にしました。茶園現地の様子をご覧いただけます。

 

こちらから→ https://youtu.be/QmKkW4p8LVE どうぞ。

 

また、お茶屋葉桐のホームページでもJAS有機山本さんのお茶を詳しくご覧いただけます。

 

こちらから→ https://hagiricha.com/japanesetea-tenryu/okuryouke/ 

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さて、前回までvol.1で「酸化酵素」、vol.2で「蒸し」と「蒸気」、vol.3では「生葉」にスポットを当て、

蒸し製緑茶の製法について話を進めて参りました。

 

蒸し製緑茶の製法についてのお話、今回は第4回目です。今回vol.4では「製造技術の差とはどんなものか」で、

蒸し製緑茶製法を考えてみます。

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前回お話しした「生葉」が製造にかかる過程の変化をみていきましょう。

前回上げた“原料として優秀な生葉の条件”を、思い出してみましょう。大雑把に次の4点でした。

1、畑で芽の生育が揃っている事

2、目指す製品(荒茶)に適した摘採がなされている事

3、摘採後の生葉の鮮度管理が、茶園及び工場で万全である事

4、摘採後、製造にかけるまでの時間が長くならない事

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このうちの「2、3、4」は既に製造工程であることをご理解いただけましたでしょうか?

この後お茶の本格的な製造が始まり、原料である生葉は次の各工程を進んでいきます。

 

5、蒸気で蒸して→「蒸した葉」

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6、粗く揉みながら乾かし→「粗く揉まれた葉」

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7、水分量を均一にするため揉み込み→「揉み込んだ葉」

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8、さらに揉みながら乾かし→「中程度に揉まれた葉」

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9、さらに水を引き出すために精緻に揉み→「精緻に揉まれた葉」

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10、最後の水を乾燥させるため、乾燥機にかけ→「乾燥した葉」になります。

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ここまでで製造が完了しました。製造は生葉の持つものを、「荒茶」と言う製品にしていく作業です。

要するに、精度の高い技術でいかに減点を作らないか、がお茶製造技術の要点であります。

 

製品である「荒茶」は、生葉を超える品質にはなりません。

ここでも勘違いしている茶業者の言葉をよく耳にします。  例えば

「うちのお茶は製造の腕がいいから、香りがあって、味も濃く出ておいしい」などです。

お茶は農産物の加工品ではあるけれど、その味わいの素は畑で作るものではないのでしょうか?

原料である生葉にその味や香りの素となる物があって初めて技術が活きてくるはずです。

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さらに

「最新の機械で揉んでいるから、おいしいよ」とか、「仕上げ映えのするお茶です。火をしっかり入れてくれたら

おいしくなると思います」などもあり、あなたの技術屋としての誇りはどこにいってしまったのかと、寂しくなることしばしです。

 

この荒茶の品質について、前回「良く覚えて」おいていただいた点数で振り返ってみます。

新芽が育ったまでの状態で、

                                        丹精組98点、そうでない組62点になっていましたね。

 

このそれぞれの生葉(原料)を使って上記工程の製茶を、減点なくやり終えると出来上がる荒茶の評価点は

                                       丹精組98点、そうでない組62点となり、

ここでノーサイドを迎えます。

 

98点の荒茶が5,000円で取引されたとすると、

62点のお茶は2,500円になるわけです。

 

 

次に、技術に差があり、

上記の2~10の各工程で減点が出た場合を考えてみます。

技術とは何かが判りやすくなるように、「丹精組」で減点が多発する状況で考えてみます。

 

摘採前の持ち点:丹精組 98点/そうでない組 62点

 

2.摘採  :丹精組 減点10点/そうでない組 減点0点

3.生葉管理 :丹精組 減点10点/そうでない組 減点0点

4.製造までの時間…

丹精組は朝から摘採で夕方から製造、そうでない組2時間以内

       :丹精組 減点15点/そうでない組 減点2点

 

中間集計 丹精組 63点/そうでない組 60点

 

36点あったはずの点差が、一気に3点差になってしまいました。

技術って侮れないですね。技術って大切ですね。

 

さらに進めます。

 

5.蒸し…製造までに時間が長かった

丹精組の生葉は、上手く「蒸す」事ができなかった。

:丹精組 減点5点/そうでない組 減点0点

 

6.粗揉…5が原因となり丹精組は早出しになってしまった。   

      :丹精組 減点10点/そうでない組 減点0点

8.中揉でも同じく

:丹精組 減点10点/そうでない組 減点0点

9.精揉…撚り込みが効かず

       :丹精組 減点 5点/そうでない組 減点5点

 

合計 丹精組荒茶 33点/そうでない組荒茶 55点

 

33点の荒茶は、たぶん1,200~1,300円で、

55点の荒茶はそれでも2,200円ほどで取引されるでしょう。

その時の丹精組生産家は必ず「生葉は良いだけんな」とぼやくのです。

そして「相場が悪い」「こんなに安くちゃ、やってられない」と。

でも、その安いお茶を作ったのは誰? なのでしょうね。

 

 

さて、「蒸し製緑茶製法」についてお話をしてきました。

簡単にまとめてみると、良い蒸し製緑茶を作るコツは、

 

良い生葉

良い摘採

良い管理

良い製造 

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であることで、何も特別な技術や機械が必要なわけではなく、

当たり前のことを、どれだけ当たり前にやりこなせるのか、なのだと思います。

 

そして、それを確信持って遂行していく、裏付けとしての知識と経験が重要といえるのだと思います。

 

蒸し製緑茶についてのお話でした。

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私たち産地のお茶屋や生産家が目指すのは、

畑で100点、製造で100点の品質のお茶作り。

皆様の元へ本当においしいお茶をお届けできるよう、

努めていきたいと思っています。

 

また、お会いしましょう。