こんばんは!かなりご無沙汰してしまいすみませんでした(T_T)
本日のブログは「手揉み茶」について。
岡部・朝比奈にある玉露名人 尾村甫(おむら はじめ)さんを訪ねました。
▲(左)葉桐社長と(右)茶匠尾村さん
尾村甫(おむら はじめ)さん
玉露一筋60数年、現在89歳。7・8年前に「無形民俗文化財茶匠」に認定されました。
以下、手揉みの工程をご紹介致します。
一般の方では滅多に見れない貴重な現場です。
蒸し〜乾燥までおよそ6時間かかります。
手間がかかっているからこそ、贅沢な味わいが生まれるのです!
〈蒸し〉
摘んだ葉を蒸気により蒸します。
だいたい一度で蒸す量は300gが目安となります。
機械での製造と同じで、この段階で蒸気による加熱を利用し
酵素を死活させます。
蒸しの際、茶葉の状態を確認するためフタをパタパタし
香りをチェックするそうです。
だいたい一人が揉む茶葉は約2.4kg。
(300g蒸すのを8回繰り返します。)
〈冷却〉
蒸し終わった茶葉を冷まします。
上の写真ではダイナミックに振っていますが、
うちわなどで仰ぎ、常温まで冷まします。
▲蒸して、冷ました茶葉
〈葉振るい〉
この工程で30%ほど水分量が減ります。
擬音語で例えると「ワシャワシャ」と揉みながら落し、
またすくい上げて揉みながら落します。
〈回転揉み〉
手を大きく左右に滑らせ、板の上で揉みます。
茶葉の状態はまだだいぶフニャッとしています。
揉んでいる様子を横で見ていると、お茶の良い香りがしました(*゚▽゚*)
女性二人でも力強く、体全体を使って揉んでいました。
〈揉み切り〉
ここから茶葉の形を作っていきます。
手のひらの上と下に葉を落とし、伸ばしながら揉み込みます。
お茶を揉む際の手は、指を広げるパーではなく、親指もまっすぐ揃えて揉むのが
基本だと伺いました。
また茶葉をかき集める際、必ず片手は茶葉を持っているそうです。
力強くも繊細ななめらかな手先の動きは、(大げさですが)見入るほどくらい綺麗でした!
だいぶ見慣れた茶葉の形になりました。
写真では分かりにくいですが、まだ水分はあるため柔らかいです。
〈でんぐり・こくり〉
お茶の向きを変えながら、手の中で伸ばしながら揉みます。
葉の向きを揃えながら揉むことにより、細くなりツヤが出ます。
下手な人がやると葉が二つに折れてしまうんだとか・・・。
その後〈乾燥〉を経て、茶葉が完成します。
本日はとても貴重な経験をさせて頂きました。
作業を拝見させて頂き、お茶の原点を改めて再確認。
「人の手でなければできない」その重みを感じました。
手作業の大変さと共に、技術の高さに感動です。
★今回の取材内容は
8月20日(日)午後1時から放送の
TBS「噂の東京マガジン」にて放送されます!
「県製茶条例」に関する話も含めの放送です。
ぜひご覧下さい!!
最後に・・・
お茶の粉を使った「お茶羊羹」を頂きました!
お茶の香りと羊羹特有の甘みがマッチして最高に美味しかったです!