「急須」と一致するもの

今回の作り方‐その2では、7月1日NHK ためしてガッテンで放送された氷水出し茶を新しい茶器「皿出し急須」で淹れてみましょう。今までにはない新しいお茶の世界が広がること請け合いです。

その前に氷水出し茶の効果についてのおさらいです。
氷水でだすことで美味しいお茶になるだけでなく、免疫力を高める成分として最近注目され始めた新成分が「エピガロカテキン」をたくさん獲ることができる、本当に嬉しい限りです。このエピガロカテキンは緑茶特有のカテキンで免疫力を高める効果の他に、これからの季節に嬉しい抗酸化、抗菌作用に加え、抗がん、抗動脈硬化、抗血圧上昇などの作用が確認されているスーパーカテキンです。

皿出しセット.jpg

 

 

さて、第2回は新しい方法で氷水出し茶を淹れてみます。
ためしてガッテンの中で言っていた「エスプレッソの様な味わい」を超える、ワインのテイスティングにも似た、新しい味わいを体験いただけます。氷水出し茶の中でもとっておきの楽しみ方、我こそはお茶好きという方必見です。

今回は次の写真の様な氷水出し茶専用茶器「皿出し急須」を使用します。「えーッ!!これが急須??」 とお思いでしょうが、はい急須なんです。それも水出し茶、氷水出し茶を美味しく出すために考え抜かれた専用の急須です。それでは、今までとは違ったお茶世界に出発です。

皿出し急須.jpg

 

 

まず、茶葉を入れます。良く「何グラム?」と質問されますが、氷水出し茶の場合は苦味や渋味を感じさせるカテキンが出にくいので適宜でかまいません。濃いのがお好きな方は茶葉をたっぷりお使いいただくと、それはそれは美味しいお茶を楽しめます。ちなみに写真の茶葉は今話題の「東頭(とうべっとう)」6gです。

皿出し茶葉.jpg

 

 

次に、大きめの氷を置きます。

皿出し茶葉氷.jpg

 

 

気温条件で違ってきますが、5分ほどすると氷が融け、このような状態になります。これで飲みごろです。(お急ぎの場合は氷を置いたら水をさして2分ほどで飲みごろとなります。)

皿出し茶葉氷水.jpg

 

 

お気に入りの湯呑に注ぎます。ストレーナー(茶こし)があれば、なおお洒落で良いです。量は少なくなりますが3杯ほどに注ぎ分けることもできます。

皿出し注ぎ.jpg

 

 

氷水出し茶は水色は薄いけれど味も香りも、エピガロカテキンもしっかり出ています。

氷水出し茶1杯.jpg

 

 

この方法で4煎5煎と煎を重ね、10煎以上(250mlほど)おいしくお楽しみいただけます.

 

以上、7月1日放送、NHKためしてガッテン流「氷水出し茶」の作り方でした。


今回使用した皿出し急須はこちらから→https://hagiricha.com/tea-things/saradashi/


茶葉「東頭(とうべっとう)」はこちら→https://hagiricha.com/japanesetea-toubettou/
から詳しくご覧いただけます。

 

5205.jpg

 

次回‐その3では氷水出し茶をもっと簡便に作る方法をご紹介します。
それでは、またお目にかかりましょう。

 

 

 

今回は、7月1日NHK ためしてガッテンで放送された氷水出し茶について、淹れ方のおさらいしてみます。今回は3回シリーズの第一回目です。

その前に氷水出し茶の効果についてのおさらいです。
氷水でだすことで美味しいお茶になるだけでなく、免疫力を高める成分として最近注目され始めた新成分が「エピガロカテキン」をたくさん獲ることができる、本当に嬉しい限りです。このエピガロカテキンは緑茶特有のカテキンで免疫力を高める効果の他に、これからの季節に嬉しい抗酸化、抗菌作用に加え、抗がん、抗動脈硬化、抗血圧上昇などの作用が確認されているスーパーカテキンです。

 

茶碗.jpg

 

さて、第一回目は本格的に氷水出し茶を淹れる方法を書いてみます。
ためしてガッテンの中では「エスプレッソの様な味わい」と言っていたあれです。氷水出し茶の中でもお客様のおもてなしにも使える、とっておきの淹れ方です。

茶器を用意します。写真の様な小ぶりの平丸(平らでうすい)急須だと、茶葉が開いていく様子や氷の涼しげな様が見えて、目にもお楽しみいただけます。

玉光朱泥鉄鉢1.jpg

 

まず、茶葉を入れます。良く「何グラム?」と質問されますが、氷水出し茶の場合は苦味や渋味を感じさせるカテキンが出にくいので適宜でかまいません。濃いのがお好きな方は茶葉をたっぷりお使いいただくと、それはそれは美味しいお茶を楽しめます。ちなみに写真の茶葉は今話題の「東頭(とうべっとう)」6gです。

急須水出しセット.jpg

 

 

次に、大きめの氷を置きます。

急須氷.jpg

 

 

気温条件で違ってきますが、5分ほどすると氷が融け、このような状態になります。これで飲みごろです。(お急ぎの場合は氷を置いたら水を注して2分ほどで飲みごろとなります。)

急須氷水.jpg

 

 

お好みのタイミングで湯のみに注ぎ分けます。氷水出し茶の場合水色は薄いけれど味も香りも、エピガロカテキンもしっかり出ています。この方法で4煎5煎と煎を重ね、10煎ほどおいしくお楽しみいただけます。

急須水出し.jpg

 

 

以上、7月1日放送、NHKためしてガッテン流「氷水出し茶」の作り方でした。

今回使用した急須はこちらから→https://hagiricha.com/tea-things/yugumo-kyuusu/

茶葉「東頭(とうべっとう)」はこちら→https://hagiricha.com/japanesetea-toubettou/
から詳しくご覧いただけます。

 

5205.jpg

 

次回‐その2では氷水出し茶をもっと面白い淹れ方で作って見ましょう。
それでは、またお目にかかりましょう。

 

 

 

 

こんにちは、「お茶屋 葉桐 お茶の葉ブログ 茶園探訪記」です。

 

今回は静岡県浜松市天竜区水窪町大野にある藤永さんの、JAS有機栽培茶園新茶摘採にお邪魔しました。本日の茶園がある水窪町大野はJR飯田線水窪駅から北東にこんな川に沿って車で30分、

吊り橋1.jpg

 

 

天竜川の支流水窪川の最深部長野県との県境、標高650mの山中に位置します。

水窪4.jpg

 

藤永さんはJAS有機栽培で約120㌃の茶畑全園で、天竜水窪一のお茶作りに精を出しています。

水窪3.jpg

 

さあ摘採開始。こちらでは親子で息を合わせて刈り取っていきます。

茶刈り.jpg

 

山の斜面を開いた急峻な茶畑なので、作業はほとんどすべて人力が頼りになります。

9959.jpg

 

刈り取ったばかりのお茶を揉んでいきます

0201.jpg

 

こんな具合に

0284.jpg

 

しっかりと状態を見極めながら

精揉機.jpg

 

 

藤永さんです:自分の父親が、「JAS有機栽培」と言う言葉も無かった時代から始めた有機栽培茶園、かれこれ50年になります。後から出来た法律に、ずいぶん悔しい思いもさせられました。それでもお茶屋の葉桐さんと「日本一美味しいお茶を作ろう」、この言葉を励みに茶園管理、荒茶製造技術を追及してきました。「このお茶うまいな~!!」って、言っていただけるのがなによりです。

孝幸さん.jpg

 

 

製造は、香味を際立たせるために深蒸し茶ではなく「普通煎茶」製法です。あさりと蒸し後はただひたすら揉んで乾かし、揉んで乾かしおいしい「JAS有機栽培天竜水窪」の出来上がりです。

荒茶.jpg

 

急須でうま味出しはもちろん

2969.jpg

 

これからの季節、普通煎茶の氷水出しが美味しく、うれしいですね。

1827.jpg

 

 

 

 

以上、天竜水窪JAS有機藤永茶園 新茶摘採、製造について、 お茶屋 葉桐  お茶の葉 ブログ  葉桐清巳でした。

 

このJAS有機栽培茶園の様子を3分ほどの動画にしました。茶園現地の様子をご覧いただけます。

 

こちらから→ https://youtu.be/QmKkW4p8LVE どうぞ。

 

また、お茶屋葉桐のホームページでもJAS有機山本さんのお茶を詳しくご覧いただけます。

 

こちらから→ https://hagiricha.com/japanesetea-tenryu/okuryouke/ 

5205.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、今までとちょっと視点を変えてお茶を楽しみたいと思います。

お茶を淹れているシーンを動画で撮影しました。グラスの中で茶葉が浮き沈みしながらふくらみ、開いて行く様子を早送りでご覧いただけます。

なかなかファニーな1分ほどの動画です、ご覧ください。

http://youtu.be/4q4-uVvcbXE
 

お茶屋の私も今まで気づきませんでしたが、お茶っ葉って健気でかわいいですね。

5205.jpg

 

さて、今日はお茶の見方「拝見の仕方」についてお話します!

お茶の品質を見るための「拝見」では、前回お話した「お茶を拝見する道具」を使って、お茶の香味などの内質、形状や色目などの外観(見た目の美しさ)を観察し、評価していきます。

1922.jpg

 

まずは「拝見盆」を使っての外観を見ていきます。

1676.jpg

外観を見る時のポイントとして、つやが有り透き通ったように見えるもの、形にゆがみが無くスッと伸びている物、葉がつぶれずにこまかくなっていない物が、優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。

こんな感じの茶葉です。この様に美味しいお茶は透明感があります。

3092.jpg

よく、緑色が濃く「あおい」と言われるお茶が、良いと言われます。しかしながら、実際には色よりも色沢が重要で、優秀な技術で揉まれた、優良な美味しいお茶はあくまでつやが有り、透けたように見える物です。

お茶だから透けては見えないのですが、「透けて見える」ように感じるお茶が良いお茶、美味しいお茶の指標になります。

次に、拝見盆の見本茶を手で触ったり、握ったりします。お茶の手触り感触などは品質鑑定の際には大きなポイントなので、茶葉を手に取り、茶の色、光沢、形状を見て行きます。ここでは、乾いているのに「しとり」を感じるもの、感触にガサつきがないものが優秀な技術で揉まれたお茶です。

1677.jpg

この際、拝見盆の底部に破砕した粉状のお茶が無いことが、重要な条件となります。

 

次に、審査(拝見)茶碗を使って内質、香味や水分の残り具合等を見て行きます。

荒茶の拝見の場合、4g(または3g)を「拝見茶碗」にとります。僅か4gなので、サンプリングの偏りがない様、見本茶全体を平均してとります。

1678.jpg

余談ですが、これは単純な作業ですが、私たちプロの指先は同じ見本茶から様々な「4g」を取り分けることが出来ます。

 

 

拝見茶碗のお茶に「熱湯」を注ぎます。「1 2 3 4…」とテンポよく数えながら、いつも一定のタイミングで湯を注ぎます。

1679.jpg

・沸騰した熱湯であること

・同じテンポで注ぐこと  この2点はこの内質の拝見には重要な条件です。

 

注いだら間髪入れず「すくい網」で茶葉そのものの香気を鑑定します。間髪いれないタイミングでしか発揚しない香気があるので、要注意です。

1681.jpg

ここではスッと鼻の奥に抜けて通るような香気を持つお茶が、優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。香りの種類を嗅ぎ分けるのではなく、香りの性質に注目しての鑑定が重要です。

同時に茶碗の中で開き始めた茶葉の様子を、観察します。出来るだけ葉がこまかくなっていないことが良い技術で揉んだ、美味しいお茶の品質を保証してくれます。

3087.jpg

またほぼ同時に「銀の匙」で拝見茶碗の茶をすくい、啜り飲みでお茶を口中全体に広げて味を鑑定します。

IMGP1683.JPG

ここでは香りと同じく、雑味が無く嚥下した後に「戻り香」が鼻に戻ってくるお茶が、優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。

甘味やうま味など、味のパーツに囚われ過ぎずに、戻り香まで含めたトータルの味わいを鑑定することが重要です。

最後に茶葉をよけて水色(すいしょく)を確認します。ここでも「水色」とは書いていますが、実際には色に囚われるのではなく、濁りが無く、透明であることが優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。とにかく透明感が大事です。

3101.jpg

見たいお茶を、拝見盆に空けてから最後までの一連の作業を、1分足らずでこなしていきます。一瞬にしてこのお茶の生い立ち、製造過程を見抜き、お客様に一年間変わらぬ品質でお届けするためにかかせない作業です。言い替えると、生産家が丹精して作ったお茶を活かすも殺すもお茶屋の「拝見」に掛かっている、ということになります。

 

5205.jpg

 

以上が静岡のお茶屋 葉桐の「お茶を見る 拝見の仕方」でした。

静岡のお茶屋 葉桐が拝見に使う道具について

 

1953.jpg

今日は、前回の「葉桐の火入れについて」の際、最後に少しお話ししたお茶の「拝見」作業から、その道具についてご紹介してみます。

 

お茶屋がお茶を仕入れる際に行う「荒茶」の品質鑑定作業を総称して、「拝見する」とか「拝見にかける」と言います。その「拝見」に使う道具がこちらの写真です。

まずこちら、荒茶見本を入れる拝見盆と見本茶葉です。

1675.jpg

 

白い拝見茶碗と、もちろん茶葉

0230.jpg

 

すくい網と匙

0231.jpg

 

必要があれば急須

1401140801206.jpg

 

それから、熱湯も忘れてはいけません。

2268.jpg

しゅんしゅん沸いている無味無臭な熱湯、そして薬缶も大事なアイテムです。このように使う道具は、いずれも簡単な道具ばかりです。

 

拝見での主役は、お茶の葉と、五感。人間の五感、“視覚” “触覚” “嗅覚” “味覚” “聴覚”をフルに活動させて、お茶の香味について様々な鑑定を一瞬のうちに済ませます。

1677.jpg

ポイントは、ここでの五感は全て“香味の鑑定”に使うということです。目で見たお茶の形状や色も、手触りも、お茶を手に取った時のかすかなお茶がすれる音も、全ては「香味」の見極めのための情報なのです。

以上、静岡のお茶屋 葉桐の「拝見に使う道具」についてでした。

5205.jpg

 

拝見の方法や、その時に主役である五感については、また改めて、次回ご紹介させていただきます。

 

今日は、いつものお茶をちょっとした工夫で、200%美味しく飲んでいただける淹れ方を、ご紹介いたします。

2986.jpg

ポイントはいたって簡単、次の4点です。

1、茶葉の量をいつもより、きもち多く使用する。

2、湯ざましをする。

3、湯呑を小ぶりな湯呑にする。

4、最後の一滴まで、静かに注ぎきる。 です。

では、順に見て行きましょう。

 

ポイント1:「茶葉はきもち多めに入れる」        これで「3人前」として「8g」を入れました。

2969.jpg

ポイント2:「湯を冷ます」      湯の量にもよるので、時間を「何分」とは言えません。「塩梅」を見てください。

ポイント3:「小ぶりな湯呑を使う」  とりあえずいつもご使用のものより小さい物をご用意ください。

2970.jpg

冷ました湯を、静かに急須に入れます。こんな風景です。

2992.jpg

30秒ほどで、ご覧のように茶葉が開いてきます。口が大きく平らな急須を使っていただきますと、茶葉が開いていく様子を確認しながら、注ぐタイミングを目で見て決められるので、お勧めです。

2996.jpg

60秒ほどで、次の写真くらいに茶葉が開いたら湯呑に注ぐタイミングです。部分的にまだ開いてない葉が有りますが、茶葉を多めに入れていただいているので、これで充分、良いとこ取りの美味しいお茶がはいります。

2999.jpg

ポイント4:「最後の一滴まで、静かにしずか~に」   急須をゆすってしまうと「雑味」まで出てしまいます。静かに注ぐことで良いとこ取りの美味しいお茶をになります。

2987.jpg

このとき、急須の中の茶葉は、ご覧の様に底に張り付いて落ちてきません。このように静かに注いでください。

3007.jpg

これで「3人前」の美味しいお茶がはいりました。

2986.jpg

以上、「いつものお茶を、200%おいしく淹れる」でした。これであなたもプロ顔負けのお茶師になりました。美味しいお茶を心行までご堪能ください。

記事のなかで使用した道具、湯冷まし、小ぶりの湯呑、平らな急須 については下記リンク先(ヤフーショッピング茶屋葉桐)でご紹介させていただいています。ご利用お待ちしています。

道具「湯冷まし」:     http://store.shopping.yahoo.co.jp/shizuokahagiricha/5130.html

道具「小ぶりな湯呑」:  http://store.shopping.yahoo.co.jp/shizuokahagiricha/chobittoyunomi.html

道具「平らな急須」:   http://store.shopping.yahoo.co.jp/shizuokahagiricha/5151.html